COUNTER BREAK

ブイさんと本と映画などの記録。

悪人

試写会で見てきました。
公開されたので感想でも…。
ネタバレしてるかも?


犯罪を犯した男と、彼を愛する女。
誰が本当の悪人なのか。


妻夫木くん演じる青年は、海辺の町で祖父母と慎ましやかに生きてきた青年。
不器用な彼はパニックのあまり、出会い系サイトで知り合った女性を殺してしまう。

殺された女性も、スイーツ(笑)と揶揄されるような玉の輿に乗る事ばかり考えているような女で、自分勝手で傲慢。
殺されても仕方ねーなーと見ていると思うのですが、彼女の両親の慟哭を見るとやぱり誰であっても殺人は良くないよ…。と思う。

物語の中にコミュニケーション能力の欠けている若者、老人の介護問題、詐欺、地域の過疎化と日本が抱える問題をたくさん内包している映画でした。


母に捨てられた青年は、その捨てられた灯台に女が迎えに来てくれたことで、きっと救われたんだろうと思います。


誰か1人が悪いのではなく、みんな悪人であり、善人であると。
白か黒では計れない人間の灰色部分を描いている良い映画でした。