2008-04-28 すべての雲は銀の… 本S 恋人だった由美子が好きになった相手は、僕の兄だった。 失恋の痛みから立ち直れない主人公は、東京を離れペンションでバイトを始める。慣れない田舎暮らしに最初は戸惑いながら、農業や薪割りなど生きるために働き、そこで暮らす人々と触れ合い次第に逞しくなっていく主人公。村山さんの一人称は読みやすくて感情移入しやすい。 切ない終わりが多い作家さんですが、これは主人公が一歩踏み出し希望に溢れたラストです。